鎌倉でも各所で行われている節分会。
今年は建長寺半僧坊節分会に行ってみました。
「半僧坊って何?」と思い後から調べました。「半僧坊」とは、
「半分お坊さんで半分俗人の姿をしている方」。
建長寺にはこの半僧坊様の像と掛け軸があり、
節分会の日に掛け軸を本堂に降ろしご祈祷するため、
「半僧坊節分会」というのだそうです。
11時過ぎに建長寺に到着。山門をくぐると、すでにけっこうな人だかり。
豆まきの前には五代目櫻川ぴん助さん一座による
『江戸芸かっぽれ』の奉納がありました。
「かっぽれかっぽれ~」のイキのいいうたと踊り。
なんだか豆まきと関係ないような気もしつつ、ウチノコは釘付け。
今日は晴天。青空とお寺とかっぽれ。
「景気づけ」にはいいかんじです。
その後節分法要を終えた僧侶の方々、年男年女の方々が登場し、
いよいよ豆まきのスタート。
すでに大勢の人が福豆を手に入れようと待ち構えています。
人ごみを恐れるウチノコは、この時点ですでにびびり気味。
しかし建長寺ではロープで左端を区切り、
お年寄りとこどもたちのためのスペースを設けてくれていました。
といってもこのスペースでさえ、
豆まきが始まると福豆争奪戦はすさまじく、
こどもをかき分けて福豆を取ろうとする人多数。
次々と豆やお菓子は飛んでくるものの、大勢の人に押し合いへし合いで、
よほど前列にいるか、運良く目の前に飛んでこなければ、
手にするのはむずかしそうです。
たかが豆、されど豆。
取れないとなるとなおさら取らなくてはならぬという気持ちにもなり、
反面いやこんなことでむきになってどうするという気持ちもあり、
途中からはあきらめが勝って宙を飛ぶ豆と人波を傍観。
足下に落ちてきたお菓子をなんとか2つぐらい手に入れ、
福豆は断念して人ごみを抜けると、
後ろの方で写真を撮っていたダンナが、
偶然にも福豆をひとつ入手していました。ウチノコも大喜び。
しかもやはりやさしい建長寺。豆まきの後、
福豆をもらえなかったこどもたちに、豆とお菓子を手渡してくれました。
もらえていない子をちゃんと見て、丁寧に渡してくれていたので感心。
袋に入っていない豆を両手にしっかりもらい、
大事そうに一粒ずつ食べるこどもたち。
福豆の景品や運だめしなんて、こどもにとってはどうでもいいことですもんね。
福豆には番号がついており、大型液晶テレビなどの景品が当たります。
ひとつだけ手に入れた福豆を出口の交換所で差し出すと、
いただいた景品は、微妙なデザインの壁掛け時計でした。
人の世には、争いあり、でもやさしさもあり、
残念なこともあればうれしいこともあり。
いろいろあるけど、なるべくおおらかな気持ちでいたいものです。
by 瀬戸なおよ
<DATA>
建長寺 半僧坊節分会
2009年2月3日
祈祷:11:00~
豆まき:正午頃~
建長寺(鎌倉市山ノ内8)
拝観料:300円
<こづれ豆知識>
時間がずれていたので、この後鎌倉宮の節分会にも行きました。
こちらではこどもと高齢者は列に並ぶと、福豆とお菓子、
飲み物のセットを配布してくれました。
ただししばらく列に並ばなくてはいけないため、
櫓からの豆まきの様子は見られなくてちょっと残念。