荏柄天神社 針供養

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わたしは自宅でミシンを使う仕事をしているので、
ウチノコはわたしの仕事の様子をよく見ています。
まだ仕事の内容はよくわからないかもしれないけど、
「お母さんはミシンで縫うお仕事」とは認識しているのではないでしょうか。

針仕事をする女性たちが、古い針を供養して裁縫の上達を願う針供養は、
職業柄行かなくては、と思っていた行事でした。

すでに数年分小ビンにためてあった色とりどりの折れた針たち。
「この針を神様のところに持っていこうね」とウチノコに話して出かけました。

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2月8日と12月8日は古くから厄日と言われ、
山へは入らず仕事は早く切り上げる習慣があったそうで、
この日は針仕事を休んで針を供養する日となったとのこと。

荏柄天神社の本殿の前には、ちょうど紅白の梅が咲きはじめたところで、
まだ肌寒いものの、本殿の赤と紅白の梅と着物姿の女性たちが色鮮やかで、
春の訪れを感じさせるにぎわいでした。

10時半すぎに到着すると、本殿のなかではご祈祷がおこなわれていました。
本殿の前には写真で見たように針の刺さったお豆腐はまだなく、
本殿の外のひとたちは、おしゃべりしたり、
甘酒をいただいたりして待機している様子。

こどもの姿は少なく、着物姿の女性グループと、カメラおじさまが目立ちます。

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ウチノコと一緒にご祈祷の申込をし、番号札をいただく。
「番号を呼ばれるまでお待ちください」とのこと。

混雑する本殿前を避けて、ふらっと境内を歩きました。
学問の神様菅原道真をまつる荏柄天神社は、受験祈願で有名ですが、
派生して「筆」を使う絵描きたちの神様でもあるそうで、
「かっぱ筆塚」と「絵筆塚」があります。

たくさんのマンガ家の方のいろいろなかっぱ絵を眺めて、しばしたのしむ。
ウチノコにはドラえもんしかわかりませんでしが、
最近かっぱを覚えたばかりなので、かっぱには大喜び。

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しばらくして順番を呼ばれて、針を入れたビンを大切に握って本殿のなかへ。
整列してご祈祷を受ける。
ウチノコも静かに手を合わせていました。

そしてご祈祷の後、順番に針を納めます。
1本はビンから出して、まつられたお豆腐へ。
まだたくさんの針が入ったビンはお豆腐の隣へそっと置きました。

だんだんとみんなの針がお豆腐に刺さって、
色とりどりの針が豆腐の白にはえてとてもきれい。

地域によっては豆腐ではなくこんにゃくで針供養をするところもあるそうですが、
柔らかいもので針に楽をさせ、今までの針の労に感謝する意味があるそうです。

役目を終えて、こんなふうに大切に感謝、供養される針たちは、
とてもしあわせそうです。

お仕事お疲れさま。ありがとう。
そしてこれからもよろしくお願いします。

いつも食べているお豆腐と、針。
このヘンな取り合わせをおもしろがっていたウチノコですが、
非日常なヘンな行為だからこそ、
そこに何やら神妙なものを感じ取っているように思えました。

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お札とお守りをいただいて本殿を出ると、本殿の外にまつられたお豆腐にも、
たくさんのひとが順番に針を刺して供養していました。

これはお裁縫がお仕事のひとたちが、使った針に感謝するお祭りなのだと、
お母さんも針を使うお裁縫がお仕事なのだと、ウチノコに話して聞かせました。

まだ母親の仕事のことをよくわからなくても、
母親が仕事に誇りを持ち大切にしていること、少しは伝わったかな。

仕事のため保育園に行かせていること、
自宅で仕事をしているため我慢させてしまう場合もあること、
子育てと仕事との関係に日々悩むことも多いけれど、
やっぱりしゃんとしっかりと仕事をするお母さんの姿を、
こどもには見せていきたいなと思いました。

by 瀬戸なおよ

<DATA>
荏柄天神社 針供養
2008年2月8日 10時半〜
荏柄天神社(鎌倉市二階堂74)
拝観料無料
>>お参り

<こづれ豆知識>
境内でふるまわれる甘酒にはアルコールが入っているそうです。
ご祈祷を申し込まなくても、ご祈祷の後自由にお豆腐に針を刺して、
供養することもできます。

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