ふんわりコラム その4

「いってらっしゃい、気をつけて」

娘が小学校に入学した時に、先輩お母さんに言われました。
『子供を送り出す時は必ず笑顔で「いってらっしゃい」するのよ。
直前に喧嘩をしていていも、怒っていても、無理やりにでも笑顔を作るのよ。
それが子供があなたを見る最後になるかもしれないんだから。』

なんて大げさなと思ったけれど
幼稚園と違い、登下校に付き添わない小学校からの生活。
不安そうに出かける娘に
私は道の真ん中で
大きく手を振って、「いってらっしゃい、気をつけて」と送り出しました。

先輩お母さんの言葉は
私の心のどこかになんとなく残っていて
反抗期に入り、道の真ん中での見送りを嫌がるようになり、
玄関先で振り向きもしないようになっても
その背中に
「行ってらっしゃい、気をつけて」と毎日、声をかけました。


ムスメが高校の時、
1年上の生徒が不慮の事故で亡くなりました。
先輩お母さんの言葉が思い出されました。

私はそれ以来、おまじないのような気持ちを込めて
朝だけでなく、
出かける娘や夫には必ず声をかけるようになりました。
「いってらっしゃい、気をつけて」と。

私の言葉に娘が答えなくても
振り返らなくても
玄関まで送り、笑顔を作って言うのです。
その直前まで具合が悪くても
喧嘩をしていても、
手を離せない台所仕事をしていても
玄関に走る。
そして、言うのです。
背中に向かってでも言うのです。
「いってらっしゃい、気をつけて」


会いたい人に突然、会えなくなること。
今、そんなことが誰にでも起こる可能性があります。
だからこそ、
些細なことではあるけれど
出かける子供に家族に
声をかけてあげてほしいと思います。


カタさんのプロフィール・連絡先は「ふんわりコラム その1」をご覧ください。

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