紙からウェブへ—地図サービスとコソガイの話(前編)

この7月にリニューアルした「鎌倉くらしと子育てガイド」、今までとの違いのひとつに「お店や施設の地図」の存在があります。今どきそんなの当たり前と思われるかもしれませんが、実はその裏にいろいろと苦労があったのです。

コソガイスタッフとして私が参加したのは15年前。その前年に、コソガイは鎌倉市と協働で「かまくら子育てマップ」という冊子を作成していました。当時のスタッフが市内を歩き回り、小児科、トイレ、授乳場所、レストラン、公園などを一つ一つ調査してイラスト地図にまとめたものです。この貴重な情報を、ウェブサイト上で誰でも見られる状態にしたい、という話がありました。

A4サイズの紙冊子
地域別のイラスト地図

でも、紙に印刷した地図をそのまま使うのは無理でした。当時の貧弱なPCとネット環境では大きな画像は重くてNG。表示できても画面が狭いので見づらくなってしまいます。また、イラスト地図は文字やアイコンが重ならないよう細部まで計算してデザインしています。ちょっとした変更にもかなりの手間が掛かり、常に新しい情報が要求されるネット向きではないのです。

当時はまだGoogleマップがなく、ネット上で地図を見るにはマピオンやMapFanなど専用のサービスを使っていました。紙の地図に毛が生えたような使い勝手でしたが、自動で新しい地図にしてくれるのは便利です。ただし、自分たちのサイトに貼り付けたり複数使うには、業務用の高額なライセンス契約が必要でした。

コソガイは行政からの支援もなく、地域の方からの協賛金などで細々と活動している民間ボランティアグループです。収益もないのに地図サービスを契約する費用なんて出せません。そこで地図はいったん諦めて、文字情報だけを活用して「授乳室・トイレ」「子連れOKのレストラン」などのページを追加していきました。

地域情報をまとめたページ

そんな中、2005年にGoogleマップがサービス開始。ぐりぐり動く地図が誰でも自由に使えるようになりました。APIという仕組みがあって、ちょっとしたプログラムで便利な機能を付けたオリジナル地図を作ることもできます。そうして2006年秋以降、「産院マップ」「授乳室&トイレマップ」などを順次制作していくことにしました。

オリジナルの産院マップ

ところが意外と面倒で……。もともと完全手作りのサイトですから、ウェブページを表示するためのHTMLファイルにページ内容が直接書き込んであります。そこから地図に必要なデータを抜き出して、プログラムが読める形に整えるのは一苦労でした。いったん全部Excelに手入力して、加工したデータを書き出して。そんな感じで作った地図は5〜6個にとどまり、ちまちまと更新を続けてきました。

2013年には、APIのバージョンアップで今までのプログラムは使えなくなりました。その頃は既に「鎌倉くらしと子育てガイド」へのリニューアル作業が始まっていて、新バージョンへの対応まで手が回りません。結局、それまで作った地図はそのまま終了してしまいました。

エラーで使えなくなったマップ
コソガイとは? | 鎌倉くらしと子育てガイド
私たちコソガイの活動内容について。今までの主な活動やスタッフ紹介。

投稿者:プー

後編(新サイトでの地図の話)は >>こちら

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